間違いの多い「避妊」について

間違いの多い「避妊」について

男女が子供を望む際、避妊無しの性交渉が必要です。
子宮に受精卵が着床し、胎盤が作られます。
胎盤を経由して赤ちゃんは栄養を受け取り、成長した後出産に至ります。

この一連の経過を「妊娠」と呼びます。

子供を望んでいる場合、妊娠は嬉しいことでしょう。
しかし、妊娠を喜べない場合も少なくありません。

堕胎は、せっかく宿った命だけでなく、女性の体をも傷つけてしまいます。
そういった悲しい事態を少しでも減らすためにも、避妊についてしっかりと知らなければなりません。

女性も男性も責任感の下、間違った避妊法に惑わされないようにしましょう。

間違った避妊法とは

良く耳にする膣外射精や膣内洗浄といった方法では、妊娠を避けることはできません。また、女性の「安全日」も避妊法と考えることはできないのです。

男性のペニスからは、射精時以外でも精子が漏れ出しています。たとえ外に射精したとしても、精子と卵子が出会うことはあり得ます。

射精後にビデ等で膣を洗っても、全ての精子が洗い出せる訳ではありません。

インターネットは便利ですが、正しい情報が手に入るとは限りません。
数多の情報の中から取捨選択しなければならないのです。
また、避妊のためにはパートナーとの思いやりや意思疎通が必要です。

堕胎は精神・肉体共に負担が重いものです。
また、本来喜ぶべき妊娠が悲しいものになることは、できる限り避けなければなりません。
そのためにも、避妊の知識をしっかりと身に着けるようにしましょう。

外出しとは

膣外射精は、一般的に「外出し」と呼ばれることが多いでしょう。
性交の際、女性器からペニスを抜いて、外部で射精をする方法です。

膣外射精を避妊法だと思っている方は、意外と少なくありません。

アダルトビデオやインターネットでは、口やお腹に射精するパターンが多く見られます。
これらが、膣外射精を避妊法と認識してしまう要因の一つとして考えられます。
こういったものの影響で、「膣内に射精しなければ妊娠しない」と思い込んでしまうのでしょう。

そうして、辛い選択をしなければならない方が増えています。

射精する前、ペニスからはカウパー腺液と言うものが分泌されています。
これには精子も混ざっており、射精しなくとも精子は女性の体内に入り込んでしまいます。
つまり、膣外射精では避妊できないのです。

予想より早く射精してしまうことも考えられますし、コンドーム無しの膣外射精では、性病に感染する可能性も高まります。

夫婦の性行為において、コンドームより手軽な避妊法として、膣外射精を別の方法との併用することもあるようです。
勿論、夫婦であれば性病の心配は減りますが、妊娠を望まない場合には、確実な避妊法を取るようにして下さい。

膣内洗浄とは

良いムードのときは、その雰囲気を壊したくないものです。
そうして女性の体内に射精してしまったときも、洗えば妊娠しないと思う方も少なくありません。

実際に行っている避妊法を訪ねるアンケートでは、1位をコンドーム、そして2位に膣外射精が入っていました。
膣外射精を性交中絶法と呼んでいた時代もありますが、現在では避妊効果が無いとされています。

最近は、自宅のトイレにビデが付いていることが多いと思います。
ビデで膣内を洗うことが避妊になるならば、非常に手軽だと考えてしまうこともあるでしょう。
しかし現実は、ビデ機能で膣内を洗っても、全く避妊にはなりません。

1回の射精で女性の体内に入る精子は、およそ数億個と言われており、これらは1分間に2mmから5mm程のスピードで、卵子に向かって進みます。
しかしたった1つの精子しか、卵子と出会い受精に至ることができません。

精子は熾烈な競争を繰り広げているのです。

精子がこの速度で進めば、性交後に膣内を洗ったとしても手遅れです。
膣内洗浄に避妊の効果はありません。

炭酸水での洗浄に避妊効果がある、といった俗説も、信憑性はありません。

卵子の命は短いものですが、精子は1週間程生きる場合があります。
そのため、排卵日が性交後であったとしても、油断はできません。
念頭に置いておくようにして下さい。

安全日と月経

「安全日」をご存知でしょうか。これもまた、間違った避妊法としてよく知られる言葉です。

安全日という言葉を、「妊娠の心配が無い日」と捉えている方もいることでしょう。
しかし、完全に妊娠の心配が無い日というものはあり得ません。
あるのは、排卵日から計算できる「妊娠に至りにくい日」だけなのです。

では、「妊娠に至りにくい日」とはいつなのでしょうか。
卵子は排卵の後、およそ1日間しか生きないとされています。
つまり、排卵から3日程度~月経の最終日あたりが、一番妊娠の危険性が低いといえるでしょう。

危険性が低いとはいえ、可能性はゼロではありません。
精子や卵子の寿命の個人差や、排卵日のズレなども考えられるからです。

月経中の性交で妊娠する場合もあります。
長く生きた精子が、卵子に出会い受精する場合があるからです。
月経中は妊娠しないと思っている方も多いようですが、それは誤りなのです。

安全日や月経は、避妊の方法ではありません。
恋人と話し合い、正しい避妊方法を行うようにしてください。

避妊は必要なのか

20歳未満の若年層の間でも、堕胎は行われています。
その内の約半分が、妊娠8週目をこえてからの対処となっています。

子供を望む夫婦であれば、妊娠検査薬を使うことが多いでしょう。
検査薬で陽性が出た後、産婦人科で胎児の心音を確認し、妊娠の診断を受けることができます。

これが予期しない妊娠であったとしたら、どうしても初動の対応が遅れてしまいます。
なにか体調がおかしいと思って病院へ行き、やっと妊娠していると分かる場合が多いのです。
妊娠の相談をできる人が周囲に居なければ、身動きが取れない場合もあるでしょう。

時折、病院を受診せずに自宅で出産した女性が、赤ちゃんをどこかに置いてきてしまうという事件を、ニュースなどで見かけます。
また普通に出産をしたとしても、育児の辛さからノイローゼになったり、虐待をしてしまったりという場合もあります。

赤ちゃんの命が犠牲になることは避けなければなりません。
そのため、正確な避妊の知識が必要不可欠です。

正しく避妊するためには、お互いの思いやりが必要です。
片方の願望に飲まれ、パートナーに押し付けることは厳禁です。
きちんとした知識と思いやりを持てば、パートナーとの一時が充実したものになるでしょう。